制作背景
この作品を披露した2019年度の大学祭は「首都大学東京」の大学名での最後の開催となりました。
また、自身は2回目の参加で、プロジェクトの中心となる学年だったので、制作作業だけでなく、マネジメントやメンバーのサポートといった面も取り組みました。
制作意図・目的
- 学科の有志でできる学内最大規模のプロジェクトなので、映像制作初心者でも積極的に受け入れる。
- 単純にクオリティを上げることよりも、挑戦や経験の機会の場としての役割を大切にし、個々の今後にも生きるチームプレイをする。
- 大学祭に訪れた人に楽しんでもらう。子供が多く来るので、子供が楽しめることも大切にする。
- 大学祭に来てくれた人にインダストリアルアート学科を知ってもらう。
制作プロセス
1.チームの立ち上げ・スケジュール制作
プロジェクトの代表を中心に、制作チームを立ち上げました。大学入学直後の1年生の勧誘と並行して、大まかにスケジュールを割りました。
2.楽曲の選定・企画・絵コンテ
4月から7月の4ヶ月間、原則週に1回制作ミーティングを行いました。MTGでは、映像のコンセプト立案をはじめ、楽曲の選定や絵コンテを進めました。LINEやSlack、Googleドライブを活用し、オンラインでも活発にコミュニケーションをとっていました。
3.映像制作
制作した絵コンテに基づいて担当箇所を割り振り、夏休みから各自で制作を始めました。適宜勉強会を開催し、集まって制作していました。広報用のロゴ制作やポスター制作も並行して行われました。
4.投影実験・再生プログラムの準備
本番の3ヶ月ほど前から定期的に投影実験を行いました。昨年から導入した映像を同時再生するプログラムも、より最適な形にアップデートされました。
5.インタラクティブアートの制作
スケジュールが後ろ倒しになりながら、昨年から望んでいたインタラクティブアート企画をなんとか実行しました。ここで制作した作品『HASUIKE』はこちらで紹介しています。
6.大学祭当日の投影
当日はTwitterでライブ配信を行い、会場外でも見られるようにしました。映像のおわりにアンケート用のQRコードを投影し、来場者にアンケートに回答してもらいました。
7.ふりかえりとバトンパス
学祭終了後に反省会を開催し、プロジェクト全体の進め方について議論しました。技術面も含め課題を洗い出し、来年につながるようまとめました。
作品のポイント
Projection Mapping全体を俯瞰した体験設計を心がけ、追加で企画を用意しました。
1.幕間も楽しめるアートを用意
大学祭当日は5分程度の本編映像を30分おきに投影します。30分のインターバルは、機材トラブル回避や、大学祭来場者の巡回を加味して設けていますが、次回の投影をその場でなんとなく待ってくださっている方が一定数います。そういった方々の待ち時間を楽しませるため、また企画を認知してなかった人も巻き込むために、インタラクティブアートを設置しました。その際の作品『HASUIKE』はこちらで紹介しています。
2.入り口からお出迎え
大学祭期間は構内全体が華やぎますが、入り口付近が意外と寂しいという課題がありました。各投影回の幕間に投影していたインタラクティブアートをこちらにも展開し、来場者に楽しんでもらうとともに、本企画の認知度向上につなげました。
成果
学祭に来てくださった方々・とくに子供たちに楽しんでもらうことができました。来場者アンケートを通じた第三者視点のFBや、テクニカル面の知見を得られました。
展望
2回のプロジェクト参加経験をいかし、新2年生のサポートをつづけます。また、3DCGをすこし触れるようになったので、引き続きスキルを磨き、挑戦したいです。
インタラクティブアートの応答は、リモコンを用いて目視・手動で行なっていたので、次回こそセンサを導入して自動化したいです。
かねてから、使用楽曲をフリーのものから選んでくるのではなく、独自のものをこだわって準備したいと思っていました。その目標は今年度は叶いませんでしたが、姉の同級生で作曲活動をしている方をお誘いし、次期代表となる2年生とつなぎました。準備を進めている模様です。
関連事項
プロジェクトについて
『Projection Mapping』
東京都立大学の大学祭「みやこ祭」にて、大学祭実行委員会 めぽ が主催している企画。インダストリアルアート学科の有志学生を中心に、2016年度より毎年投影を行なっています。この取り組みについては、みやこ祭 Projection MappingのTwitter で発信されています。(2020年度もプロジェクトは稼働していましたが、あいにく投影は見送られました。)
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